ちんたら被災生活 台風だって涙を流してpart2
9月9日 9時半起床
目が覚め
昨晩の嵐から一転
台風一過の晴れ晴れとした明るい空が広がっていた。
室内の電気をつけようとしたが
やはり停電は解消されていない。
被害確認、、、と思い玄関から外に出ようとすると早速「被害1」を見つける
やっぱり昨晩は色々飛んでいたんだなぁ
幸いドアはガラガラと開いてくれたので外を確認すると、、、
飛んでる飛んでる
コンパネも花瓶も猫車も
え、これがこんなところに!?と思うくらい飛んでいた。
一番驚いたのは小屋が飛んでいたこと。
このトラクターをしまう車庫があったはずなのにかけらも無くなっていた。思わず変な笑いがこみ上げた。
綺麗さっぱり見晴らしがいいや
手塩にかけていた畑は、、、
夏野菜、秋用の苗、害獣よけの柵
あまりの被害に、、、言葉がでませんでした。
でも冷静に
農業をするってこういうことなんだ
在庫を抱えて大量生産しているところはもっと悲惨、、、と
これから自分が新しく作る畑については改めて災害対策を拵える必要感を強く受けました。
壊滅したかに見えた野菜達ですが
キュウリも実を付けていたり
オクラは花を咲かせていたり、自然農を心がけて極力野菜の育つ力を伸ばす方針で野菜を使っていたので
がんばってくれー!!と祈りながら根っこを植え直したり、支柱をかけてまた育っていくように希望を託した。(もうすでに頑張ってる野菜からしたら頑張れー!という言葉は酷だったかもしれませんが、、、)
畑を手入れし終わり後ろを振り返ると
今度は道路にうちの斜面が崖崩れを起こしているのを見つけました。
気づいてすぐに頭をよぎったのは
この道路の先に一軒だけ民家があり
そこのお家には寝たきりの方がいて毎日デイサービスなどを受けていたことです。
まずい、、、!
この道路が通れないと避難もできないし
車で助けにもいかれない、、、!
急いで小型のユンボを慣れない手つきで動かしながら土砂を片付けようとしました。
片付けていると、、、
お兄ちゃん!ここに住んでる人かい?
この先の民家で崖崩れを起こしてて家が巻き込まれちまってるんだよ!!ガスも潰されてて爆発の危険性もあるから、今すぐ業者がくるから
ここの土砂どけといてくれ!!
と頭の中で緊急サイレンが鳴り始める。
停電中だがすぐに電気を流されたら
その電流からガスに引火して爆発するかもしれない、、、とのことだったので
急いで土砂を片付けてました。
近所のお兄さんも来て助けてくれました。
土砂を片付け終え、汗が滴る中
手伝ってくださったお兄さんに麦茶をはこぶと
いやーまいったなぁ、、、にいちゃんとこは大丈夫だったかい??
とそこから世間話が始まった。
お兄さんの家は隣の屋根の瓦が飛んできて
窓ガラス、車がボロボロだったそうです。
もう一人のお兄さんのお家はガラスが割れて風が中にどんどん入ってきて屋根が飛びそうになったので、畳で窓を夜中ずっと抑えていたそうです。
家族の方が消防を呼んだが
来た隊員の方から
窓ガラスが割れたくらいで呼ばないでください
と言われてしまったそうです。
確かに部落にいた消防隊の方々はげっそりしてました、、、夜通し仕事してくださってたのでしょうね。
お兄さん達から様々な情報を教えてもらったあと、自分も喉が渇いたので水道の蛇口をひねったその時
水が出ないことに気づいたのでした。。。
え!?!?!?まじ!?
さっきお兄ちゃん達にあげた麦茶が最後の水分だったの!?と慌てました。
まじでさっきの麦茶が最後の水分でした笑
ひゃー!!!急いで水確保!!
車を飛ばして部落の外へ行きました。
通る道路には土砂と倒木、倒れた電信柱
幸い道路全てを遮断されてはなかったので倒れましたが、近くのコンビニ、スーパーは見事に閉まっていて、自販機は電気が通ってないので使えず、、、
奇跡的に1時間ほど車を走らせたところのローソンが開けてくれていたので500mlの水六本購入し、帰宅したのでした。
帰宅した頃にはもう夕方
やらなきゃいけないことは沢山ある、、、
けど水と電気がないと生活も厳しくなる、、、
電波もなく、連絡が難しい状況に難儀しました
言葉で
小屋が飛びました。
電気水道止まってます。
電波も車で30分離れないと圏外です。
そう伝えてもそのリアルさが全く伝わりませんでした。
家に帰りふて寝をして1日が終わったのでした。